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 世界のカジノ市場:アジア

 現在、アジアの合法ギャンブルは主にマカオ、フィリピン、マレーシア、そして韓国で行われている。その他、カンボジア(タイとの国境に8軒およびプノンペンに船上カジノ1隻)やネパール(カトマンドゥやその周辺に4軒)でもカジノは合法だ。また、北朝鮮では少なくとも2軒のカジノが運営されていると言われている。

 注目すべきはマカオだ。マカオのカジノ市場は開発が進み、売上を伸ばしている。今年の5月にシンガポールで開催されたアジアンゲーミングエキスポ(以下、AGE)において、オランダ銀行などの専門家たちは2007年までにマカオ全体のテーブル数が175%、スロットマシン数は200%増台されると予想した。韓国市場も拡大するようだ。現在、韓国には14軒の合法カジノが存在し、江原にあるカジノ以外は全て外国人専用に運営されている。韓国の政府高官は2005年中に外国人向けの新規カジノをソウルに2軒、釜山に1軒オープンさせる予定を発表した。(2004年9月3日付コリアタイムズ)シンガポールとタイではカジノ合法化案が加速している。この2国が合法化に踏み切ると、アジアのカジノ市場はますます競争が激化するだろう。

 主要各国の状況:マカオ

 スタンリー=ホー氏率いるSociedade de Turismo e Diversoes de Macau (STDM) がライセンスの有効期限であった2002年1月までおよそ40年間マカオのカジノ市場を独占してきた。その後マカオ政府は、STDMの子会社であるSJMと、ラスベガスでベネチアンを運営するサンズと香港企業ギャラクシーとの共同会社、およびウィンリゾートの3社にカジノの運営ライセンスを下ろした。

 現在、マカオには合計14軒のカジノ(1軒は建設中)があり、世界でもっとも利益をあげている市場の一つとなった。その総売上は4000億ドルに達している(IGWB9月号)。売上の95%はテーブルゲームから上がっており、そのうち77%がVIPバカラから、11%が一般のバカラからのものである(2003年度マカオGaming Inspection & Coordination Bureau)。マカオを訪れる観光客数は1190万人(2003年)。そのほとんどが中国(48%)または香港(39%)からの客だ。観光客による一人当たりのゲーミングへの平均出費額(2003年度)は2300MOPであった(マカオ統計局)。

 マカオの開発は今後も進む。すでに11軒のカジノを所有するSJMはMGMミラージュ社とパートナーシップを結び、今後2年以内に$6億を投資して3軒のテーマパークおよび2軒のカジノを建設し、タワーマンションを5つ星ホテルに改装する予定である(州立ネバダ大学ラスベガス校アンディ・ナザレチャック氏調べ)。サンズは2004年5月にオープンさせたサンズマカオに引き続き、2006年にはベネチアンマカオをオープンさせる予定だ。さらに、スティーブ=ウィン氏率いるウィンリゾートは、$5.5億をかけたカジノリゾートを建設中。オープンは2006年の初めを予定している。

 

 主要各国の状況:シンガポール

 カジノ賛成論者のリー・シェンロン首相が8月に就任して以来、シンガポールがカジノ合法化に動き出した。2005年1月までには最終決断が下される予定だ。カジノが合法化された場合、国内初のカジノはセントサ島に建設される予定である。

 シンガポールの人口は332万人、うち、成人の人口は245万人である(2002年)。この他に、1年以上国内に居住している外国人が80万人近くいる。海外からは年間612万人(2003年度)が訪れている。オランダ銀行とイノベーショングループは、シンガポール国民がインドネシア(違法)やマレーシアなどといった海外でギャンブルに使う金額が年間およそ$9億と推測している。これは大人一人当たりに換算するとおよそ$290に相当する。これらの状況から、国内におけるカジノの需要はあると考えられている。

 

 主要各国の状況:タイ

 現在、タイ政府は政府運営の宝くじ及び競馬以外の全てのギャンブルを禁止している。にもかかわらず、バンコク市内だけで200軒以上の違法カジノやギャンブル小屋が存在していると言われている。経済学者ピリヤランサン教授の推測では、およそ1千万人(タイの成人人口の25%)がギャンブル小屋における違法ギャンブルや違法宝くじに参加したという(2002年度)。また、国内の違法カジノやギャンブル小屋の年間売上はUS$125−200億で、タイ国民が近隣国のカジノで使う金額は年間$20億にのぼっているという。

 カジノ合法化の議論は2003年に新たな境地に達し、いよいよ何かが起こりそうな気配がある。しかし、タイの様々な地方政府が過去30年間もこの問題に関して議論を繰り返しながら未だに何も実現していないという現実を見ると、合法化にはあと何年かかるのか誰も想像できないとオリエントゲーミング社社長のテッド・ロウ氏はAGEで述べた。ちなみに、タイ政府がスカイトレインの建設計画に同意するまでに20年間もかかったということだ。

 

 主要各国の状況:インド

 中国やブラジルと同様、インドはカジノが合法化されていない最後の巨大経済市場だ。インド経済の年間成長率は8%。2015−2020年までには、米国、中国に次いで世界3番目の経済大国になると予測されている。インドではこれまでにも幾度となくカジノを始めようという動きがあったそうだ。また、立法案が議会を通過している州もあるという(例:ハルヤナ(Haryana)州、カシミール(Kashmir)州)。しかし、行動に移したのはゴア州だけだ。他州もカジノを合法化したいと考えているのだが、今一歩踏み出せないでいるというのが現状のようだ。ちなみに、インドでは、州内のことは全て州が決める。従って、ゲーミングに関しても州が合法化するかどうか、どんなゲームを許可するかなどを決める権限を持つそうだ。

 インドの状況に詳しいジョン・スノーボール氏によると、カジノが合法化されないのは宗教的な問題ではなく、社会的・政治的問題だという。つまり、多くの国民が貧困に苦しんでいるにもかかわらず、カジノを合法化するのは"適切ではない"と考えられていたのだ。だが、このような見解は次第に重要ではなくなり、現在の障害物はむしろ政治的なものだそうだ。合法化を推進することによって、選挙の結果に影響することを州政府が懸念しているというのだ。ちなみに合法化に反対している宗教グループも確かに存在するが、人口の82%を占めるヒンドゥー教は特にギャンブルを否定していないのだそうだ。

 ゴア州は住民の反対もほとんどなく、1994年から州内の5つ星ホテルにスロットマシンの設置台数を限定してカジノを許可しているという。現在、スロットマシンだけのカジノの運営許可が7軒(州南部に5軒、州都近郊に2軒)、沖合に停泊する大型船内カジノ(テーブルゲーム12台、スロットマシン8台を設置)の運営許可が1軒出されているそうだ。1ライセンスで設置が許可されているのはスロット20台までであるが、カジノは複数のライセンスを獲得することができるため、20台以上を設置することも可能である。しかし、どのホテルも20台以下での運営で、ほとんどが宿泊客へのサービスの一環として設置しているに過ぎず、利益を出していないのが現状のようだ。最近、ゴア・マリオットホテルが設置台数を40台に増やしたそうだ。しかし、政府は2004年の1月からスロットカジノへの入場料を一人およそ$4.50徴収することを決めたため、この決定が修正または取り消されない限り、終わりを迎えるカジノが出現し、生き残ったカジノも苦しい経営を余儀なくされるだろうとスノーボール氏は推測している。

 遊技客の平均年齢が50歳以上である米国に比べ、ゴア州のカジノで遊ぶ客の平均年齢は25―40歳だという。また、インドの人口の54%が消費世代と言われる25歳以下だそうだ。このことからも今後インドのレジャーや観光商品に拡大の余地があるとスノーボール氏がAGEで述べた。

 アジアのカジノ市場は、シンガポールやタイ、そして日本や台湾が参戦する可能性がでてきた。各国のカジノ市場は国内だけでなく、今後は国外の競争相手も視野に入れた激しい戦いに挑まなければいけなくなるだろう。

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文責;EB総研 客員研究員 野村紀代美

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